朝ドラ「あんぱん」視聴率17%台継続!嵩の才能開花と琴子の恋心が話題

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漫画家への道のりを描く朝ドラの魅力

やなせたかしさんをモデルにした柳井嵩の成長物語は、本当に心を打つものがありますわね。第72話では、嵩が新聞社で挿絵を描くシーンが印象的でした。「記事にあった挿絵をすぐに描いてくれ」と言われて、たった1時間という短時間で見事に作品を仕上げる姿は、まさに才能の開花を感じさせてくれました。

北村匠海さんが演じる嵩の魅力は、普段はおっとりとして頼りなさそうに見えるのに、絵を描く時だけは別人のように集中して、確実に結果を出すところにあると思います。「困った時のメガネくん」と呼ばれるように、周りから頼られる存在になっていく過程が丁寧に描かれているのが素晴らしいですわ。

特に感動的だったのは、嵩が50分で4コマ漫画を描くよう無茶振りされた場面です。締切が迫る中、彼の鉛筆が紙の上を走り、線が生まれていく様子を見つめるのぶの目が輝いているシーンは、本当に美しかったです。これまでの戦争という重苦しい時代を経て、ようやく自分の才能を活かせる場所を見つけた嵩の喜びが伝わってきました。

やなせたかしさんも実際に「困った時のやなせ先生」と呼ばれていたそうで、漫画や挿絵だけでなく、雑誌の編集、舞台の背景デザイン、アニメのキャラクターデザインまで手がけていらしたとのこと。嵩もこれから様々な分野で活躍していくのでしょうね。

物語の中で嵩は、絵を描いている時だけは自信に満ちた表情を見せます。普段は足がつって転んでしまうような不器用な青年が、創作の瞬間には頼もしい姿を見せるギャップが、視聴者の心を掴んでいるのだと思います。このような人間らしい魅力こそが、長く愛され続ける作品を生み出す原動力なのかもしれませんね。

戦後復興の時代背景の中で、嵩が自分の道を見つけていく姿は、現代を生きる私たちにも勇気を与えてくれます。どんなに厳しい状況でも、自分の才能を信じて努力し続けることの大切さを教えてくれる、心温まる物語です。

琴子の恋心が動く瞬間とキャラクターの深み

鳴海唯さんが演じる琴子は、当初「結婚相手を探すために入社した」と公言していた婚活女子でしたが、嵩の活躍を目の当たりにして、その見方が変わりつつあるようですわね。第72話での琴子の細やかな気遣いが、とても印象的でした。

嵩が時間ぎりぎりで挿絵を描き上げた後、琴子がすぐにお茶を入れて「どうぞ、ゆっくりなさってください」と声をかける場面は、彼女の優しさが表れていました。そして、のぶに向かって「やるやんか、あの眼鏡くん」と嬉しそうに話しかける姿は、まるで嵩の活躍を自分のことのように喜んでいるかのようでした。

さらに心を打たれたのは、立ち上がろうとした嵩が足がつって倒れた時の琴子の反応です。「今、救急箱持ってきますからね」と即座に対応する姿勢は、単なる職場の同僚を超えた温かさを感じさせました。このような細やかな気配りができる琴子の人柄の良さが、視聴者の心にも響いているのではないでしょうか。

琴子は入社当初、殆どの社員が結婚していることを知ってガックリしていました。しかし、嵩という未婚の若い男性に出会い、彼の隠れた才能を目の当たりにして、心境に変化が生まれているように見えます。ネット上では「琴子さんロックオン」「琴子さん、嵩は独身だよ!」といった声が上がっているのも納得できますわ。

ただし、琴子の魅力は単なる恋愛感情だけではありません。彼女は仕事に対しても真摯で、気立てが良く、優秀な女性として描かれています。のぶの様子から嵩が大事な幼馴染だと推察して、二人を応援してくれているような節も見受けられます。この辺りの機微を察する能力の高さも、琴子というキャラクターの深みを表現していると思います。

琴子が嵩に抱く感情が恋心なのか、それとも純粋な友情や同僚としての信頼なのか、今後の展開が楽しみですわね。もしかすると、のぶと嵩の仲を取り持つ重要な役割を担うのかもしれません。朝ドラらしい温かい人間関係の中で、琴子がどのような存在になっていくのか、見守っていきたいと思います。

琴子のような心優しく聡明な女性が物語に加わることで、登場人物たちの関係性がより豊かになり、視聴者にとっても感情移入しやすい作品になっているのではないでしょうか。

視聴率上昇の要因と視聴者の心を掴む演出

NHK連続テレビ小説「あんぱん」の第71話は平均世帯視聴率17.0%を記録し、4話連続の17%台という好調ぶりを見せています。特に注目すべきは、月曜日の数字としては番組最高を更新したことですわね。これまで月曜日は週の中で最も低い傾向にあったにもかかわらず、この結果は制作陣の努力が実を結んだ証拠だと思います。

この好調な数字の背景には、物語の転換点があったように感じられます。のぶの女子師範学校入学から続いていた重く暗い戦争の展開が一段落し、嵩とのぶのサクセスストーリーへと舵を切ったことが、視聴者の心を掴んだのではないでしょうか。戦争という厳しい現実を丁寧に描いてきたからこそ、戦後復興への希望が輝いて見えるのです。

特に印象的なのは、編集の工夫による「翌日が楽しみになる」演出です。番組の終わり方が変わり、明日が楽しみで早く見たいと思わせる場面で終わるという手法が効果的に使われています。嵩が50分で漫画を描くという無茶振りを受けて、懸命に鉛筆を走らせる場面で終わった第72話は、まさにその典型例でした。

視聴者の声を見ても、「翌日の放送が待ち遠しい感覚が戻ってきて嬉しい」「前作は惰性と義務感で努力して完走だったので」といったコメントが見受けられます。これは制作側が視聴者の気持ちを的確に掴んでいる証拠だと思います。

また、キャラクターの魅力的な描写も数字を押し上げている要因の一つでしょう。今田美桜さんが演じるのぶが生き生きと描かれることで、ドラマ全体に活気が生まれています。北村匠海さんの嵩も、才能開花の瞬間を迎えて見ていて楽しくなる存在になりました。

ネット上では「嵩の営業マンとなったのぶちゃん」「崇!即戦力!採用!」「困った時のメガネ君 頑張れ~と応援したくなる」といった応援の声が多数寄せられています。視聴者が登場人物を応援したくなるような感情移入できるキャラクター作りが成功していることがわかります。

戦争の重苦しさから解放され、希望に満ちた展開へと移行したタイミングが絶妙だったのも大きな要因です。お涙頂戴のストーリーよりも、前向きなサクセスストーリーを求める視聴者の心理を読み取った脚本の巧さが、この結果につながっているのだと思います。今後18%超えも期待できそうな勢いですわね。

月刊くじら創刊の舞台裏と編集部の奮闘

津田健次郎さんが演じる東海林明編集長が命名した「月刊くじら」という雑誌名には、深い思いが込められていますわね。のぶが「親しみやすくて雄大で、私はえい雑誌名やと思います」「クジラのように余すことなく、すべての記事が読み応えのある雑誌にしたいがです」と太鼓判を押したように、この名前には戦後復興への希望が込められているのです。

創刊号の発刊準備は困難の連続でした。不安がる岩清水信司に対して、東海林は「誰もが活字に飢えちゅう。面白かったら読む」と自信を見せていましたが、その言葉通り、占領下でネガティブな気持ちになりがちな時代だからこそ、多くの人に受け入れられる雑誌を目指していたのでしょう。

特に印象深かったのは、戦災孤児の座談会をめぐる論説委員・鳥居出と東海林の対立です。東海林は「アメリカさんが、焼夷弾を落として街を焼き払ったから、あの子たちみたいな孤児が…『戦争だから仕方ない』で済ましてはダメだ」と言い、「卑怯者は忘れることができる。どっちなんだ」という力強い言葉を残しました。この場面から、東海林の心の奥底にある正義感と、困っている人々への深い思いやりが伝わってきました。

そして迎えた最終締切日、まさかの事態が発生します。岩清水が「内田先生が逃げました」「僕が不甲斐ないばっかりに」と謝罪し、原稿は0枚という絶望的な状況でした。しかし、東海林の目がキラリと光り、「ここはいっそのこと、娯楽に徹することにする。面白ければみんな読む」という判断を下します。

この危機的状況で登場したのが嵩でした。のぶが社会部で叱責されている嵩を連れてきて、東海林は「漫画を描け。50分で」「困った時のメガネくんやな」と無茶振りをします。しかし、これこそが雑誌の新たな可能性を切り開く瞬間だったのかもしれません。

東海林編集長の人柄も魅力的ですわね。即戦力になったと言って嵩の採用を後押しし、岩清水の不安を受け止めつつ信念は曲げない姿勢は、まさに理想の上司像です。相変わらず所作がチャーミングで、控えめに言って最高の上司だと思います。鳥居さんの記事の挿絵を「分かりにくい文章を補填した」とバッサリ言ってしまうところも、彼らしいユーモアが感じられました。

このような編集部の奮闘を通して、戦後復興期の出版界の厳しさと、それでも人々に希望を届けようとする情熱が描かれています。高知の復興と魅力を伝える雑誌として、きっと多くの読者に愛される刊行物になっていくのでしょうね。

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