朝ドラ「あんぱん」第129話でアンパンマン実映像が流れた感動の瞬間とプロポーズシーンが話題

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実際のアンパンマン映像が流れた感動の瞬間

9月25日に放送されたNHK朝ドラ「あんぱん」第129話は、まさに歴史的な瞬間となった。番組内で実際の日本テレビ制作「それいけ!アンパンマン」の初回放送映像が約3分半にわたって流れるという、局の垣根を越えた異例のコラボレーションが実現したのである。

制作統括の倉崎憲チーフ・プロデューサーによると、この映像使用は番組開始当初から構想されていたという。相当前から日本テレビの歴代アンパンマンプロデューサー陣との交渉を重ね、「局の垣根を越えて一緒に日本を盛り上げましょう」という日テレ側の温かい協力により実現した。単なる映像使用にとどまらず、戸田恵子さんによる新たなアフレコ収録まで行われ、若い頃の声に近づけて「僕、胸の中がとってもホカホカしてるよ。人を助けるって、こんなに胸があったかくなるものなの?」という名セリフが披露された。

この映像が流れた瞬間、視聴者の心に深い感動が走った。ドラマを通じてやなせたかしさんの波乱万丈な人生を見つめてきた視聴者にとって、ついにアンパンマンが誕生し世に送り出される場面は、まさに涙なしには見られない瞬間だった。SNSには「アンパンマンが流れた瞬間に涙が止まらなかった」「子どもの頃から慣れ親しんだあのメロディーが、こんなにも深い意味を持って響くとは」という感動の声が溢れた。

特に印象深かったのは、ドラマの登場人物たちがそれぞれの場所でアンパンマンの放送を見守る様子が描かれたことだ。のぶと嵩は自宅で、八木と蘭子はキューリオで、健太郎とメイコは銀座のカレー店で、手嶌治虫は仕事部屋で「やないさん、おめでとう」とつぶやきながら。そして世良は薪鉄子先生の写真に向かって報告し、ヤムおんちゃんは街頭の電気屋のテレビで見入っていた。それぞれの人生の歩みと共に、アンパンマンという作品が多くの人々に愛され続けていく様子が美しく描かれていた。

八木と蘭子の大人なプロポーズに視聴者も歓喜

第129話のもう一つの大きな見どころは、長らく視聴者が気になっていた八木信之介と朝田蘭子の関係についに決着がついたことだった。妻夫木聡演じる八木が河合優実演じる蘭子に、バースデーカードと一緒に指輪を渡すという粋なプロポーズシーンは、多くの視聴者の心を掴んだ。

蘭子が難民キャンプの取材に出かける前に八木を訪れた場面で、八木は「誕生日には少し早いけど」と言いながら封筒を手渡した。中を開けた蘭子がバースデーカードと一緒に入っていた指輪を見つけた瞬間の表情は、驚きと喜びが混じった絶妙なものだった。そして八木の「帰ってきたら考えてくれ」という言葉に対し、蘭子は「はい」と笑顔で答えていた。

このシーンについて、情報番組「あさイチ」の朝ドラ受けでは、博多華丸が「そこが蘭子なのよ。顔が返事なんだよ」と的確に表現していた。確かに蘭子の表情は、言葉以上に多くを物語っていた。長年連れ添ってきた二人の関係性を知る華丸ならではの鋭い観察眼だった。

SNSでは「何て素敵なプロポーズ」「幸せになってー」「八木さんやるー」「イケメン過ぎて泣いた」といった祝福の声が相次いだ。特に印象的だったのは、年齢を重ねた大人同士の恋愛として描かれた点だった。若い恋人同士のように即座に抱き合うのではなく、蘭子が指輪を少し触ってから八木を見上げる仕草、返事は帰国後にするという奥ゆかしさ。まさに「大人な」やりとりとして多くの視聴者の心に響いた。一方で「待たせ過ぎ」「もう少し早くできなかったの」という声もあり、長い間もどかしい関係を見続けてきた視聴者の複雑な心境も表れていた。

いよいよ最終回を迎える「あんぱん」の見どころ

9月26日、ついにNHK朝ドラ「あんぱん」が最終回を迎える。第129話の終盤で明かされたのぶの体調不良により、物語は大きな転換点を迎えた。のぶが病院を訪れる場面で終了した第129話は、視聴者に深い不安と期待を抱かせる展開となった。

史実によると、やなせたかしさんの妻である小松暢さんは1993年に乳がんで亡くなられている。ドラマではのぶが「手術したらすぐによくなる」と嵩に話していたが、視聴者の多くはこの先の展開を案じている。SNSでは「のぶちゃんが心配」「明日は涙覚悟で見る」という声が多数上がっており、最終回への不安と期待が入り混じった複雑な心境が表れている。

第129話では、これまでの登場人物たちの「その後」が次々と明かされた。黒井先生とうさ子の再登場、世良の議員としての活躍、健太郎のカレー店開業、手嶌治虫の仕事への取り組み、そしてヤムおんちゃんと幼い頃の嵩にそっくりな少年とのやりとりまで。まさに伏線回収の嵐とも言える展開だった。中園ミホさんの脚本は、キャラクターを使い捨てにせず、それぞれの人生をきちんと描き切る姿勢が一貫していた。

最終回では、のぶと嵩の夫婦愛がどのように描かれるのかが最大の注目ポイントとなる。また、蘭子の海外取材からの無事帰国と八木との関係の行方も気になるところだ。ただし蘭子のモデルが向田邦子さんだという噂もあり、飛行機での移動を心配する声も上がっている。半年間にわたって視聴者と共に歩んできた物語がどのような結末を迎えるのか、最後まで目が離せない展開となっている。

あさイチ朝ドラ受けでも語りきれない濃密な内容

第129話の放送後、NHK「あさイチ」での朝ドラ受けは、いつもとは一味違う展開となった。博多大吉が「1分程度の朝ドラ受けではなかなか…」と困った表情を見せるほど、この日の「あんぱん」は情報量が圧倒的だったのである。

大吉は「前半はね、思った以上にアンパンマンのアニメが出てきたから……」と切り出し、鈴木奈穂子アナウンサーも「懐かしいと思いながら見ましたけどね」と応じた。その後、八木のプロポーズシーンについて「八木さんも手紙に指輪とか」と言及すると、鈴木アナが「返事をしないで行くんですね」と反応。ここで”蘭子通”を自認する博多華丸が「そこが蘭子なのよ。顔が返事なんだよ」と的確な分析を披露し、視聴者の共感を呼んだ。

健太郎のカレー店開業、黒井先生とうさ子の再登場、世良の議員活動、ヤムおんちゃんと少年の出会いなど、まさに怒涛の展開について大吉は「後半のたたみかけがすごい」と表現した。通常であれば各エピソードについてじっくりコメントできるところを、あまりの情報量の多さに朝ドラ受けの時間内では消化しきれない状況となっていた。

鈴木アナも「たくさん気になるところが」と語り、最後は「のぶが心配ですけどね。明日最終回です」と締めくくった。視聴者からは「大吉さんの『返せない』コメントが的確で笑った」「15分にこれだけ詰め込める脚本力がすごい」という声が上がっていた。中園ミホさんの脚本の巧みさが、朝ドラ受けの困惑からも伝わってくる結果となった。半年間の物語を美しくまとめ上げる最終週の演出は、まさに朝ドラの醍醐味を存分に味わわせてくれるものだった。

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