朝ドラ「ブギウギ」靴磨きの少年の母親は、タイ子ちゃん(藤間爽子)だった

スズ子がタイ子に声を掛けました。「タイ子ちゃん!タイ子ちゃんやないの!なんで!」と驚きを隠せずに言います。「お母ちゃんのお葬式以来やな。こんな近くにおったやなんて…」と、久しぶりの再会に感激している様子です。

しかし、タイ子は「どなた様でしょう」とまるで知らない人に対するような反応をします。スズ子は「なに言うてんねん、わてや、スズ子や」と焦りながらも、自分を思い出してほしいと強く訴えます。それにも関わらず、タイ子は怒りの表情でスズ子を睨みつけ、「帰っていただけますか?」と冷たく言い放ちます。スズ子は「無理したらアカン」とタイ子を落ち着かせようとしますが、「なんでや」と理由を尋ねても、タイ子は「スターさんには関係あらへん。施しを受ける気もありません」と言って、スズ子をそこから追い払ってしまいます。

タイ子の母が芸者であったこと、そして妾であったために、幼い頃のタイ子はしばしば「妾の子」と呼ばれて男の子たちからいじめられていました。しかし、スズ子はそんなタイ子の穏やかな性格をいつも愛していました。小学生の頃、スズ子はタイ子の恋愛を応援するあまり、度々お節介を焼いてしまうことがありましたが、それが原因でタイ子が振られるという悲しい出来事もありました。

タイ子の様子が大きく変わったことが今日の注目点でした。以前は穏やかで心温まる雰囲気を持っていた彼女が、静かながらも強い意志を示す言葉を発し、「どちら様ですか、すみませんがお帰りください」と言い放ったのです。そして、その直後に見せたスズ子に向けた厳しい表情は、まるで別人のように感じられました。

タイ子が東京へ行くことを聞いたとき、いつかスズ子との再会があると思っていましたが、このような形での再会を想像もしていませんでした。これからどうなるのか、不安な気持ちでいます。スズ子が持つエネルギーで、かつてのタイ子が戻ってくることを願ってやみません。

何がタイ子をこんなに変えてしまったのでしょうか。そして、藤間爽子さんの演じる薄幸の美人が印象的で、儚げな美しさが際立っていました。日舞の家元である趣里さんもそうですが、クラシックバレエや日舞に取り組む人々は、表現力が豊かで、身体の柔らかさや所作の美しさが際立っています。藤間爽子さんの高音の美声も素晴らしく、その声には心地よさを感じます。これからの活躍が期待されるブレイク女優であると感じています。

また、顔立ちが美しい靴磨きの少年が登場し、スズ子との関わりについて考えていたところ、このような展開になるとは思いませんでした。今後の展開がどうなるのか気になります。この物語は、戦後社会の実態を背景に、スズ子の歌の意味合いを明確にする意図があるのでしょうか。

ラクチョウの蝶のようにすべてを失い、絶望の中で生きる人々。スズ子から距離を置くタイ子もまた、スズ子の輝かしい世界から目を背けざるを得ない状況にあります。しかし、スズ子自身も、表向きは笑顔を振りまいていても、実は絶望と戦っているのです。彼女を支えているのは、歌と愛子の存在です。スズ子が自分の居場所を勝ち取るために戦い続ける姿は、あきらめない強さを示しています。

タイ子ちゃんとスズ子の関係は、かつては仲の良い幼馴染でしたが、タイ子が病気で苦しむ中、スズ子はスターとしての道を歩み、その間に大きな溝ができてしまいました。スズ子はタイ子とのかつての関係を取り戻したいと願っていますが、タイ子はプライドがあるため、簡単には受け入れられないでしょう。

この物語は、戦争を経験した人々の光と影を描いています。タイ子は戦争で人生が一変し、その影響から立ち直ることができずにいます。スズ子との再会は、過去の傷を癒やす機会になるかもしれませんが、それぞれが抱える心の葛藤は簡単には解決しないでしょう。

結局のところ、スズ子とタイ子の物語は、互いに別の世界で生きることを選ぶのか、それとも過去の絆を取り戻すことができるのか、その答えを見つける旅であると言えます。

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