朝ドラ「らんまん」史実と違うのはフィクションで原作はないからなのです

NHKの連続テレビ小説『らんまん』は好調で、神木隆之介が演じる主人公・槙野万太郎の生涯を描いている。万太郎を支える周囲の人たちも好人物ばかりで、多くの視聴者が気持ち良い演出に好感を持っている。ただし、史実とは少し違う展開になっている。

NHKの連続テレビ小説「らんまん」は、実在の植物学者・牧野富太郎をモデルに、フィクションとして描かれた物語である。富太郎は幼少から植物に魅了され、将来を担う造り酒屋の跡取りとして英才教育を受けるが、植物学の道に進むことを決意し、上京する。その後、富太郎は2人の妻を持ち、散財癖と研究に多額の金を使い、家族の生活は困窮する。番組は、史実に基づきつつ、登場人物名や団体名などを一部改称して描かれる。

このドラマは面白いので、私は割り切って見ています。しかし、色々な資料を読むと、主人公はかなり浮世離れした人物だったようで、二人の妻や子供たちが大変苦労したことは事実です。明治時代においては家族が家長を支えることが当たり前だったのかもしれませんが、自分が逃げ回って妻に借金取りとの対応をさせ、衣食にも事欠く生活をさせるのは、立派な研究成果を残したとしても現代では到底許されないと思います。

今の価値観での批判記事が何の意味があるのでしょうか?当時は、正妻の他に妾を持つことは、財力がある男性にとっては当然のことでした。当時は、妾は隠れた日陰の存在ではありませんでした。重婚禁止規定が民法に導入されたのは明治31年であり、それまでは妾も戸籍に記載されていました。また、彼女は13人もの子供を産んだため、重労働で早死にすると決めつけられていますが、これは偏見そのものです。私の父の兄弟は10人でしたし、当時は子沢山は自然なことでした。特に、乳幼児の死亡率が高かったため、子供が多い家庭も珍しくありませんでした。55歳という年齢も平均的なものです。こうした時代背景を無視した偏向記事には、悪意すら感じます。

「牧野富太郎(1862ー1957)をモデルとしていますが…」と断りを入れています。このドラマはフィクションです。

そんなに大きな問題ではないと思います。

また、坂本龍馬が牧野万太郎に出会ったことは、あながちウソとは言い切れません。当時、土佐から江戸に行くには牧野生誕地である佐川を通っていたため、出会った可能性がゼロとは言えません。 週刊誌の記者が、訳知り顔でありながら歴史学者でも高知県民でもないにもかかわらず、わずかに聞きかじった知識でウソだと断定するのは尊大です。

せっかく久しぶりに朝ドラらしい朝ドラを楽しんでいるのに、わざわざ水をさすような情報は必要ありません。フィクションであると明言しているのだから、尚更必要ありません。だいたい、明治初期に「55歳という若さで早逝してしまう」と言うのはおかしいと思います。普通ですよね。

ドラマが好調だとつまらなくなると思うのは私だけでしょうか? 大河ドラマよりも遥かに面白いと思います。NHKがこのドラマに力を入れているのかどうかはわかりませんが、私たちも期待しています。モデルに忠実に描かれるかどうかはわかりませんが、爽やかな二人なので、そのままの雰囲気を崩さずに描いてほしいと思います。このドラマは朝ドラでも放送されているので、多くの人が見ていると思います。

モデルがいるにしても、フィクションなのでそのまま描くことはできません。

当時の55歳は長生きの方だよ。13人の子を出産しているし、早くに亡くなった子もいるが、親子で博士を支えて幸せに生活していた。実家の破綻は博士のせいというより、税法が変わったからだと聞いているが、そんなに悪い人扱いしなくてもいいじゃない。ドラマはドラマなんだから、爽やか万太郎!で突っ走って欲しい。

明治期の偉人ってこういうタイプの人が結構いるんだよね。野口英世もそうだし、文豪にも結構いる。 偉業を成し遂げた人でも、人間的には問題があると感じる人が結構いるようです。現代の実業家にも同じような噂があるようですね。

当時55歳だった彼が早逝したとは言い難いのではないでしょうか?また、彼が13人の子供に恵まれたことを不幸だと書くのは、書き手の価値観が歪んでいると思われます。

富太郎が実家にたびたび無心したというのは本当かもしれませんが、造り酒屋の経営が傾いたことと結びつける根拠はありますか?

史実と違う小説ドラマは、全て坂本龍馬の原点小説である司馬遼太郎の「竜馬が行く」や「龍馬伝」も史実を元にして多くの要素が加えられています。しかし、間違った小説ドラマを信じて歴史知識として捉えている方も多いかもしれません。

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