スズ子は自分が梅吉（柳葉敏郎）とツヤ（水川あさみ）の子ではないことを知ると、実母であるキヌ（中越典子）から生まれた時の話を聞くが、その真実に呆然とする。スズ子は祖母であるトシ（三林京子）らが待つ家に帰らず、川で昔の記憶を思い出していた。
やっと帰宅したスズ子に、六郎（黒崎煌代）が明るく駆け寄りながら「どこ行ってたんや、心配したんやで」と声をかける。スズ子は何も答えず、濡れた体を六郎がハンカチで拭う。スズ子は泣きながら「六郎、抱きしめてくれん」と言い出し、六郎は真剣な表情でスズ子を抱きしめる。叔母であるタカ（西村亜矢子）や祖母も涙を流しながら、スズ子が「お母ちゃんお母ちゃん」と叫ぶのを見守っていた。
祖母から、ツヤに真実を話してもいいと言われたスズ子。しかし、スズ子は香川であったことを両親には内緒にすることを決める。六郎にも内緒にするよう伝え、スズ子はいつもの笑顔で大阪の家に帰宅する。しかし、ツヤは少し複雑な表情でスズ子を見つめていた。
昨日と今日のエピソードは素晴らしかったですね。愛憎のドロドロとした展開ではなく、スズ子が健気に困難を乗り越える姿を周囲が見守るという展開は、朝ドラにぴったりだと思います。趣里さんはスズ子の辛さや悲しみを言葉以上に表情や演技で見事に表現されていました。最初は中学生くらいの設定だったので、子供っぽく見えましたが、スズの成長と共に魅力的な大人の表情も見せてくれ、幅広く演じられる素晴らしい女優さんですね。
六郎くんは、ずっとスズネーを待っていた。一緒に暮らしている間、スズネーが帰宅し、元気じゃないからタオルで拭いてあげるシーンには、本当にきょうだいの愛を感じて感動しました。スズちゃんが「お母ちゃん」と言うと、六郎くんが「六郎だよ」と言って泣き笑いしました。
黒崎煌代さん演じる六郎役も、自然体で演技が上手ですね。この役は難しいと思いますが、口調や仕草が本当に素晴らしいと感じます。これからも楽しみにしています。頑張ってください。
祖母さんは、孫たちも可愛いけれど娘のツヤさんの方が可愛いと言ったことで、深い情を感じます。ツヤさんの愛情は、我が子に対するものと同じくらいのものではないかと思います。ツヤさんは、スズ子が大阪に帰ってきた時の様子から、だいたい察しが付いていると思います。明日も楽しみで目が離せませんね。
大切に育てられていたにも関わらず、自分が他人だったという衝撃は計り知れません。昨日は思わず泣いてしまいましたが、今日は一転して、六郎くんに抱きしめられて憑き物が取れたように心をリセットすることができました。本当に良かったです。
六郎の無邪気な空気読めなさが、逆に場をほぐして救いとなりました。特にはな湯に戻った際、ツヤお母ちゃんの複雑な表情が見事に表現されていました。そして、普段はちょっとダメな親父だけど、お父ちゃんの包容力も感じました。六郎はお父ちゃん似ですね。
従来の朝ドラの主人公は能天気で前向きな傾向がありますが、スズ子は絶望に叩き落とされても、それでも前向きになる姿が深く悲しくて美しいと思います。彼女は挫折を乗り越えるのではなく、乗り越えられなくても悲しみを胸にしまって前に進みます。素晴らしい脚本だと思います。
六郎は、どんなことがあっても変わらない。姉じゃないとわかっても、お姉ちゃんはお姉ちゃんのまま。何も変わらない。すず子が六郎に「このままだと心も体もバラバラになりそうだよ」と言われて、六郎は抱きしめてくれて、すず子が「お母ちゃん、おかあちゃーん」と泣いたら、六郎は「わいは六郎やで」と言って笑顔に戻してくれる。香川のことはお父ちゃんやお母ちゃんには黙っておこう。ワテと六郎の秘密や。と言ったら、六郎は「なんや、嬉しいな。ワイと姉やんの秘密か」とちょっと嬉しそうだ。アホ、そんな秘密いらんわ。と六郎が言って、すず子を笑顔にさせてくれる。香川に六郎が一緒に来てくれて、本当に良かった。何日かして、河童の木彫りの人形を持って鏡を見ると、似てない！ワイはここの子じゃない。ワイと姉やんはホンマの姉弟ちゃうねん。ってまた言い出したら、ビックリするやろな。コレはほんまにアホやぞってなるな。
六郎にとって、「本当の姉弟じゃないかもしれない」と言ったことが、非情な形で真実となることが証明された。おそらく彼は心のどこかで申し訳ない思いを感じていたのかもしれない。
六郎はスズ子が他所の子であることを知り、ますますねぇやんが可哀想だと思ったのか？自分ではなくて良かったのか？ただただねぇやんが愛おしく、自分にとって欠かせない大切な家族だと強く感じたのでしょう。
六郎が白壁からカメをもらったんですよね。白壁のおじいちゃんとおばあちゃんは引っ越すのかな？ただスズ子の顔を見たかっただけなのかな？まぁ、それが深刻になると横溝正史みたいになっちゃいますね。
朝ドラの名物、ヒロインの水落ち。 自分から飛び込んだのは天野アキ以来ですね。
ということで、お父ちゃんとお母ちゃんの本当の子は六郎だったんですね。
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