朝ドラ「らんまん」火落ち菌で腐造すると数年にわたって続くという

万太郎(神木)は、自分のことを認めてくれるマキシモヴィッチ博士の元で研究をしようと、寿恵子(浜辺美波)と娘を連れてロシアへ行くことを決める。しかし、万太郎が峰屋に渡航費用を相談しようとしていたとき、酒蔵で腐造が発生します。この出来事により、峰屋の暖簾を下ろすことを決定した綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)が、従業員たちに労いの言葉をかけられる場面も描かれています。一方、万太郎と寿恵子の一人娘・園子が発熱し、麻疹の可能性が指摘される場面で物語は第89回で終わります。

峰屋は万太郎の散財ではなく、自らが招いた火落ちで暖簾を下ろすという事態をうまく脚色していると思いました。酒蔵にとって火落ちは廃業と同義で、一家で首を縊った蔵もあったほどです。火落ちは主に温度管理の問題から発生しますが、今でも蔵人たちは仕込みの半年前からヨーグルトや納豆、チーズやキムチ、漬物などの生きた乳酸菌を絶対に口にしたり触れたりしないくらい慎重に対応しています。かつては女性を酒蔵に入れると酒が腐ると言われ嫌われましたが、漬物を作る際に糠に触れることから火落ちのリスクが高くなることがその理由でした。

この話の元は牧野博士の自伝です。「個人の感想」であり、当事者であれば第三者の慎重な検証が必要ですが、世界的な権威が異議を唱えられる人がいるとは考えにくいでしょう。博士が亡くなって70年が経ち、ようやくタブーのない検証が行える環境となり、今回のような一方的な善悪で人物群像劇を描くことが可能となったのだと思われます。2か月後には、この出来事に深い感銘を受け、振り返ることができると期待しています。

園子ちゃんや実家、マキシモヴィッチ博士も史実通りに描かれているようですね。ロシア行くのは難しい状況のようですが、ご都合主義も良くありません。これからは万太郎がどのように巻き返すかを楽しみに、来週以降も見守りたいですね!

ただ、悲鳴を上げている人が全体の何割なのか気になりますね。みんながすぐにSNSなどに投稿することなく、一旦自分の中でよく考えてから行動すると良いのではないでしょうか。おそらく、悲鳴を上げている人は圧倒的に少数派ではないかと思われます。

それに、物語に上がったり、下がったりといった変化がなく、延々と平凡な日常だけが描かれるストーリーは、誰が見るのでしょうか。そうした作品は、何かのきっかけがない限り、クランクインされるような会社に取り上げられることは少ないかもしれませんね。

こういう風にすぐに感情的になる人たちのことも考えて、脚本も演出も考えているんだろうなぁ。短編を100話以上繋げる形式って、制作者の皆さんは大変だなあと思います。

昔から朝ドラを見ている立ち位置からすると、この程度で騒いでいるようだと、300話弱の「おしん」なんて、上下動が激しくてすぐに離脱してしまうだろうなあと思います。つまり、かつての朝ドラに比べれば、これでもかなりマイルド。

綾・「土佐中の酒屋を回るき」 (酒造組合設立呼びかけの為。しかしすべて断られる) 竹雄「いっそうちが闇の酒を造るかえ?」 綾・「いやじゃ先祖代々真っ当に守られ続けてきた・・」

峰屋ほどの大店が造石税が重しになって資金繰り難。真面目に経営しているところはそりゃ廃業に追い込まれますよ。綾の酒造組合設立案は闇酒や横流し撲滅のためであり、峰屋のように真面目に経営しているところが廃業します。それ以外の酒蔵が闇の酒を隠し蔵で造ったり横流しして経営は好調。さらに峰屋のように廃業した酒蔵を買収します。

現在の老舗酒蔵はそういう悪いことをして生き残ったのかもしれません。

らんまんは、作り話ではなく、本当の話なのでそこはどうすることも出来ません。何より、このドラマを通じて、植物に対する思いが深くなって、万太郎同様に植物に話しかけるようになったのです。植物は話せないけれど、聞いているんですよね。

ある意味、あのタイミングで東大出禁になっていてよかったのではないでしょうか。東大出禁が遅れれば、娘の死や実家の廃業などを知らせられた要潤から、どんな嫌味を言われるか分からないですもんね。

興味を持ち、モデルとなった牧野富太郎博士のWikipediaを読んだのですが、槙野万太郎のイメージが変わってしまい、読まなければ良かったと後悔しています。

誰かが亡くなったり不幸になっても最後は丸く収まるのが現実と違うドラマだから一喜一憂する必要もないですね。逆に全て順調で苦難が無いドラマなど面白いだろうか?

・・・・こうして、史実の牧野最大のドロドロ(牧野の浪費による岸屋廃業、お妾さんの番頭さんへの払い下げ)の朝ドラでの描写は回避された・・・・。このまま、創作をぶち込んで、園子さんやマキシモヴィッチ先生、田邊教授も助けてやりましょう。この後数年以内に・・・、史実ではあまりに多くの人が亡くなるでしょう。

今週のらんまんがアレな展開でどん底の1週間なので、あまちゃんで早く春子が太巻きにブチギレてスッキリしたいんだけどなかなかやってくれないなぁ。引っ張るよなぁ。明日こそブチギレてくれるのかな?

落ちるところまで落ちて、ラストに向けて上がるのが朝ドラですね。来週潮目が変わるのを期待しましょう。

峰屋が舞台になる回では、元阪神投手の嶋尾康史さんがすごく渋い演技をしているようです。

棒手振りの福治さんの危惧した通りの展開になってしまったよなぁ…。

これまさに「禍福は糾える縄の如し」という人生の教訓通りですね。

ここが辛い展開のピークであってほしいですね。

マキシモビッチと万太郎の英文の筆跡が同じように見えて仕方ないんだが・・・

こういう脚本だと杜氏の立場が無いですね。

このドラマ、何が言いたいのでしょうか。家庭も顧みず研究に没頭する無名の市井人が偉い、と言いたいのでしょうか。現代では通用しない人物像を描いてどうするのでしょう。

おまけにマキシモヴィッチ博士はインフルエンザがもとで亡くなります。ロシア行きはなくなることになりますね。

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