朝ドラ「らんまん」どこまでが史実通りなのか?竹雄と綾が再登場で来週へ

第110話では、帰国した万太郎(神木隆之介)が、ゼリー状のデザート「オーギョーチ」を食べながら、台湾滞在時に命を救われた出来事を話し始める展開となっています。

これは万太郎がまとめた台湾調査の報告書です。細田(渋谷謙人)は現地の言葉を用いた「愛玉子(オーギョーチ)」の学名を改めるよう命じました。

万太郎は、「つまらないと思いますか?でも、これは大切なことです。日本から出て初めて知りました。戦いの跡も見ました。木々に弾痕が残っていましたが、人間の欲望が大きすぎて、些細なものは踏みにじられていくんです。私は、守りたいんです。植物学者として、のちの世まで守りたいんです。」と語気を強め、かつてない鋭い眼光を見せました。

徳永(田中哲司)を裏切るつもりですか。「わたしは植物学に尽くす。ただそれだけが好きなのです。この旅で、わたしがやるべきことがよく分かりました。わたしはどこまでも地べたを歩きます。人間の欲望に踏みにじられる前に、すべての植物の名前を明らかにし、そして永久に図鑑に刻みつけます」と彼は言いました。

陳さんが植物学に興味を持ったことで、植物と蛍、そして月を共に眺めたことがきっかけで、万太郎は植物学を通じて人との交流を推進できると考えました。そして、植物の名前を命名することができることに興味を持ち、植物の名付け親になりたいという思いが一層強くなったと思います。

波多野君と野宮さんの快挙を共に喜びつつ、万太郎は自分の研究に没頭していきますが、教室の方針と異なる考え方が衝突を生むことになりました。それでも、自分のスタンスを変えずに、「植物学に尽くす、植物の名を図鑑に永久に刻む」という覚悟を言い切った姿勢が、今後どのように影響するのか注目されます。

万太郎は波多野さん達の研究を評価しながらも、自分の求める道を再確認したという感じの回でしたね。それでこそ万太郎!と拍手喝采を送りたいです。

竹雄と綾の再登場!このまま出番がないか、最後のほうに少し出番があるくらいかと思っていたところに嬉しい誤算です。これは来週早々から楽しみです。

わたしも海外での支援事業で南アジアの某国に2年ほど赴任していたとき、現地で助手を務めてくれた方のお宅に行くと、子供たちが垣根をいとも簡単に越えてきていろいろと質問攻めにしてくれたり、お酒を飲みながらおじいさんが古くから民族に伝わる歌を歌ってくれたりしたことを思い出しました。

昨日までは不穏な空気が漂っていましたが、無理にこの話で引っ張るのではなく、ただ心を通じ合わせた空気だけを簡潔に表現するのが、このドラマの美点だと思います。言葉だけでなく、人権や教育、敬愛や平和も、全ては当たり前ではない。

今でも世界では各地で戦争が起きており、日本もいつウクライナのように一方的に侵略されるか分からない時代です。歴史から学ぶことは、たくさんあると痛感しました。色々と考えさせられる朝ドラで、役者の皆さんだけでなくスタッフや脚本も素晴らしいと思います。良いドラマをありがとうございます。

万太郎にとっては、軍国主義を突き進む日本よりも、そういった人間の都合に左右されずずっとそこに生えている植物の方が大事なんだね。そこにブレない万太郎なりの良さがある。

陳さんを含む台湾の人々の日本人に対するわだかまりが、あまり描かれなかったけど、もう少し描いても良かった気もする。私は、今回は最後の竹雄と綾とその息子、娘に釘付けになった。竹雄と綾も子宝に恵まれたんだね。「どこまでも地べたを」に感動した。

時代遅れと言われようと、自分の信じる道を究めていく万太郎に拍手です。波多野さんの研究の達成をともに喜び合う姿は良かったです。他者との競争や支配に囚われないのが素晴らしいと思いました。

ラストシーンに竹雄一家が登場し、来週も楽しみです。

今週も金曜日まで情報量が多く、展開が速い。そして、ラストシーンに登場する竹雄と綾夫婦。続きは来週へ!という見事な構成には改めて唸る。ちゃんと子供二人いるということで、時間の推移を画面で説明している。来週の半ばには万太郎と寿恵子の新しい子も育って、兄や姉も成長した姿で登場するのだろう。日本の軍国化に学問も従わねばならない時代への万太郎の反発は、大学からの出禁ではなく、自ら辞めて、孤高の道を歩くことになるのだろう。そして、そんな夫を支える寿恵子の大活躍は最終週直前ぐらいまで続きそうですね。

台湾の回想は期待よりは少し短かったけど、現地の人にも万太郎の人柄を理解してもらえたようだし、何より蛍美しかった!陳さんが万太郎と出会った最初には「こいつも日本人なんだから油断してはいけないぞ」という表情だったのを思うと、ピストルを所持しなかったことが結果的に万太郎を救ったのでしょうね。

徳永教授の言葉からは、ドイツでどれだけ酷い扱いだったのかわかりました。そしてそのために、日本に戻ってからは人が変わったようになり、日本の植物学を世界のトップに引き上げるために、心を鬼にしてきたのだと思いました。なんなら、自分に続く後輩達が自分と同じ思いをしないで済むようにという徳永教授の教育愛だとも取れました。

しかし、万太郎は地べたを行くと心に決めた。どちらも日本の植物学を進めていくために必要なことなのでしょう。袂を分かつことにはなりそうだけど、それぞれの思いを持って頑張ってほしい。志も目指す方向が違うし、万太郎の真っ直ぐな気持ちは分かるけど、時代背景を考えると、これは東大を追い出されても仕方ないかな。都合のいい時に利用するのは、陸軍も大学も、万太郎も同じに見える。

主人公だからいい人に描かれるのは分かりますが、悪者になっている高藤さんだって、日本の国力増強という志で動いていたし、田邊教授や徳永教授も、日本の植物学を世界に通用するものにしようという志を持って動いていたわけです。

権力にも屈しない万太郎のブレない信念に感動しました。これでまた帝国大学の植物学教室を出禁になってしまうかもしれませんが、「こんな所は自分から辞めてしまえー!」と思ってしまいました。

ただ、そうなると月俸15円とは言え、また生活が苦しくなることは目に見えています。スエちゃんのお腹には5人目がいるようだし、生活だけは安定させてほしいですね。

本日分未視聴ですが、なんて美しい台詞なのでしょうか。映像作品のノベライズは今までまったく興味ありませんでしたが、「らんまん」はとても素敵な台詞が多いので、書籍として手元に残したい気持ちが強いです。この国も危うい空気が満ちているので、反戦を訴えるのはとても大切なことだと思います。

陳志明の前のラストの表情は、今回の、「自分も植物学を学びたくなった」という発言で解決・解消されたのだろう。あの表情は明らかに敵意であった。さもありなん。総督府が支配し、日本語を押し付け、現地人を見下し、ピストルまで所持する日本人に対して、当然の感情でしょう。万太郎は学名に台湾名を入れた。それを曲げなかった。毀誉褒貶はあろうが、この姿勢は感動します。

人との交流は、武力や権力では実現できないことを、再認識しました。支配者と支配される者の関係では、常に相手を疑ってしまいます。相手の文化や言葉を大切にすることが、伝わりやすいと思います。今日の朝ドラは、脚本もキャストも素晴らしかったです。ありがとう。

田邊教授が愛したシダのように、分類学は植物学の始祖であり、永遠の学問です。地味なものであっても、終わりのない道があります。

学名に地方名を付けることは、現在では学者にとって共通した概念ですが、軍国主義の時代にそれを通すのは、相当な信念と決意が必要だったでしょう。流れに流されず、勇気を持って信念を貫き通す人々は尊敬できます。そういう人たちが後世で偉人とされるのだと思います。

私の祖父母も、祖父が警官であったため、一時期台湾に赴任していました。仲間の警官が騒乱で命を落としたとも聞いています。残念ながら、祖父は私が生まれる前に亡くなってしまいましたが、祖母は、「高砂族の人たちは綺麗じゃったよ」と台湾での思い出を、夢のように幼少期によく語ってくれました。台湾が今でも親日なのは、そうした日本の先人や、日本の帝国大学を出た李登輝元台湾総統の民主的な教育にあったのだと思います。今日の「らんまん」を見て、様々な感情が錯綜しました。

万太郎の命を救った陳志明さんは、現地の人々や寿惠子さんと共に植物図譜を作成したことで、良いコミュニケーションツールとなったのですね。植物学にも興味を持った陳さんは、これだけの出番は勿体ないので、これからも万太郎との繋がりで出演していただけると嬉しいです。

一方、波多野さんと野宮さんの大発見に色めく東大植物学教室。台湾での植物調査をまとめた報告書に、台湾語を使った学名を付けるように命じる細田助教に、珍しく強く反発する万太郎。あのような強い口調の万太郎は初めて見たような気がします。万太郎がこだわる植物学に対するポリシーだったのでしょうね。

感動した「わしはどこまでも地べたを行く」のシーン。万太郎の揺るぎない信念は権力にも屈せず、日本だけでなく海外でも育っていく小さな種となっている。竹雄の家族が上京し、長屋に住んで寿恵子と共に商売を始めるのかもしれない。その暗雲を突き抜けて、明るい未来が予感されるシーンだった。

万太郎が台湾に出張し、帝国大学に逆らうのか。国家の方針に従わなければ、また逮捕されるかもしれない。

土佐で自由民権運動に参加して捕まった時、おばあちゃんが駆けつけてくれて助けてくれた。一緒に捕まった民権家の早川逸馬がどうなったかは描かれていない。

大学も世界に発信するものを二本立てにし、万太郎の植物分類学も充実させることができればいいと思います。今は注目されていなくても、一周回って世界が再び注目する時が来た時には、日本が世界に誇れる得意分野となっていることでしょう。

万太郎は強い意志を持って学名をつけた。周囲が何を言おうとも、その意志を貫き通す姿は素晴らしい。また、命を救ってくれた台湾に対して敬意を持っているようです。万太郎の後ろには、様々な大物がいるので、計画通り進めればよいでしょう。個人的には、綾と竹雄一家の登場が嬉しいです。来週が待ち遠しいですね。

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